2015年10月31日

何があった?「スケートカナダ」SPで羽生結弦まさかの6位


練習では好調な仕上がりを見せていた羽生くんですが、昨日行われた「スケートカナダ」SPでは

まさかの6位でした。

1位は村上大介選手でしたが、その差は8点弱、きょうのフリーで充分巻き返しが狙える差です。

こうなった原因は…立て続けにやってしまったジャンプのミスでした。

演技後半の4回転トーループは、回転が抜けて2回転になってしまい、さらに直後の2連続の

3回転を予定していたジャンプの2つ目が、2回転になってしまいました。 


羽生結弦「バラード第一番」


4回転トーループが2回転になったことが、大きく響きましたね。

3回転ルッツに続けて跳んだ3回転トーループが2回転となったため、2度も2回転のトーループ

を跳んだことになり、このエレメントでの得点は無効になってしまいました。

この2つのミスによって、得点が加算されなかった…つまり0点になってしまったのです。

”1つの演技の中で同一種類のジャンプを跳んではいけない”、という決まりがあるために、

後半のジャンプは0点となってしまった、というわけです。

採点結果を待っている羽生くんの表情は、いつもと違ってさえませんでした。

今季のルールについての、いくつかの注目点があります。

それを上げてみましょう。


羽生結弦練習


大きなルール変更ではなかったのですが、ステップシークエンスの”レベル認定”などの細かい部分

では、少し変更されたところがあります。

ですが観客としての立場からみると、大きな変更ではありません。

ステップシークエンスはどのような”レベル認定”になったのかというと、これまではターンと

ステップは別々に数えていました。

例えばレベル1ならターンが5個で、ステップが2個ないといけないとか、レベル2ならターンが

7個でステップが4個ないといけない、というものでした。

それが今季から、ターンとステップを一緒にして、比較的簡単なものは数えないことになりました。

難しいターンと難しいステップは、それぞれ6種類ずつあります。


羽生結弦「バラード第一番」


レベル1では5個入り、レベル2であれば7個入っていればいいということになったのです。

レベル3は9個。 レベル4では11個に加えて5種類のターンおよびステップは、それぞれ右左の

両方向に1回ずつ行なわれなければならなくなり、今までよりも難しくなりました。

クラスターという3連続の難しいターンについては、これまでは難しいターンであれば2回とも右足

でもよかったのが、レベル4に関しては、右と左の両方で行なわなければいけません。

片足だけだった選手がレベル4を取るためには、両足でやらなければいけなくなったのですね。

これは結論から言うと、難しくなったことになります。

これまで選手たちは、クラスターはちょっと失敗すると認定されなくてレベルがすぐに落ちて

しまうので、念のために2回でいいところを3回やっていました。


羽生結弦練習


例え1回失敗しても、残りの2回でレベルを取れればよかったからでした。

それが今季は、右・右・左で3回入れたとしても、最後の左で失敗してしまったら、右・右しか

残りませんよね。 必ず両方を入れないといけなくなったので、これまでの考え方の「念のため」

の1回は、”レベル4を取るための保険”として使えなくなったのです。

これによって今季から、レベル4を取るのはさらに難しくなったといえます。

先日行われた「スケートアメリカ」でレベル4を取ったのは、女子ではグレイシー・ゴールド、

男子ではジェイソン・ブラウンだけでした。

2位になった宇野昌麿くんはSP、フリーともにレベル3でした。







ジャンプやスピンのルールはほとんど変わっていませんが、ジャンプの基礎点表には若干の変更が

ありました。 

4回転トーループと4回転サルコウでのアンダーローテーションは、昨季までは0.7掛けでしたが、

今季からは0.8掛けとなったのです。

一方、GOE(出来栄え点)は、点数がより大きく適用されるようになりました。

今まではジャンプで転倒した場合は、マイナス3点だったのが、4点の減点に!

ということは、このルール変更は、羽生くんにとってどのような影響を与えるのでしょうか。

ジャンプで失敗が多い選手には、大変不利になるということですね。


羽生結弦ショパンバラード第一番


SPが「バラード第一番」になってから、羽生くんは後半で跳ぶジャンプをまだ一度も成功させて

いないのです。 なぜこのように変更したのか、スケート連盟の意図がよく分かりません。

4回転を奨励するという意味なのか、それともGOEの減点が大きくなっていことから考えると、

差し引きゼロということになるのでしょうか。

むしろ難しい4回転を多く入れている選手ほど、大きなリスクが伴い、ジェイソン・ブラウンの

ように、4回転をやらないと決めている選手にとっては、ジャンプでのミスはほとんどないので、

有利になるのではないでしょうか。

けれどもこの点数変更によって、選手が「4回転を跳ぶか跳ばないか」という判断をする基準

には、ならないだろうということです。 

「そこまで大きな変更ではないからです。」と、国際審判員の1人は言っています。


羽生結弦トロントにて


この変更を踏まえて「スケートアメリカ」の結果を見ると、得点源の4回転で転倒などの失敗を

すると、GOEでのマイナス4はかなりの打撃となっていました。

特にSPで失敗すると、成功させた選手との差を広げることになってしまうので、フリーで挽回

するのが難しくなってしまいます。

昌麿くんの場合、SPでは後半の4回転で転倒してしまい、5点も減点され、4位になりました。

フリーでは、すべてのジャンプをミスなく成功させて1位になったものの、SPでの点数が響いて

結果は総合2位でした。 

4回転は成功させれば大きな武器になり、転倒すれば大きく減点される、ハイリスクハイリターン

大技になったのは間違いないようですね。


羽生結弦トロントで練習


つまり今回の点数配分の変更により、より緊張感のあるジャンプになったといえるでしょう。

演技後のコメントで羽生くんは「集中力がなかったのかも。 首位と7点くらいしか差がないので、

フリーで思いきってやるだけです。」とコメントしたものの、このようにも語っていました。

「体は動いていて、キレもあった」「点数がどうのこうのでなく、そんなに悪かったかな」

ただ、思うような演技ができなかった理由については、思い当たることがあると言います。

「ノーミスでいこうと思ったのが、逆に一つ一つの集中力を欠いたのかもしれません。」と。

いやあ、そう羽生くんは言っていますが、あの失敗した2つのジャンプ以外は素晴らし出来ばえ

でした。 冒頭のイーグルからトリプルアクセルを跳び、再びイーグルに流れるところなど、

だれにも真似できないほどの美しさで、思わずため息が出たくらいです!!

落ち着いていて集中力もあり、観客を惹きつけるに十分な演技だったと思います。

何はともあれもう終わってしまったこと、明日のフリーで悔いのないように頑張って欲しいですね。








posted by てるてる@ゆずリスト at 23:50| Comment(6) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

GPシリーズ今日初戦!「スケートカナダ」での羽生結弦


さあ今日はいよいよGPシリーズ「スケートカナダ」の試合が行われますね。

初日はショートプログラムが行われ、今夜18時56分からテレビ朝日で放映されます。

それに先駆けて、公式練習が行われました。

29日は午前の練習を休んで、午後の公式練習に臨んだ羽生くんです。

練習での動きには余裕を感じさせるものがあり、ほっとしました。

曲かけ練習での順番は、5番目でした。


羽生結弦練習


羽生くんはジックリと体を慣らしてから始め、しっかりと間合いをとって、ジャンプを確実に

決めていきました。

トリプルアクセル、4回転トーループ、4回転サルコウと、冷静に落ち着いてこなしました。

フリープログラム「SEIMEI」の曲掛け練習でしたが、曲が始まると、まず最初の4回転

サルコウと、4回転トーループをきれいに決めたのです。

そして3回転フリップを降りたあと、スピンはとばしましたが、ステップシークエンスの練習を

しました。


羽生結弦語録


後半に入っての4回転トーループでは、直前にきれいに決めていた4回転−3回転でしたが、そうは

ならず、4回転のあと2回転でカバーしていました。

その後も3回転ループを抜いた、それ以外のジャンプをきれいに決め、最後はチェンジフット

コンビネーションスピンで締めたのです。

練習後の羽生くんのコメントです。 

「とにかく悪いイメージをつけないように、ということを常に意識しています。

今回の試合も、前回の『オータムクラシック』でもそうでしたけど、練習を2回やってすぐに

ショートプログラムなので、とにかくジャンプは無駄な本数を跳ばないようにしようとしました。


2015032500008_2.jpg


筋肉もそんなに簡単に回復するわけではないので、最小限のことをやって、自分で納得したうえで

ジャンプを跳んでいこうと思っていました。」ということです。

直前の練習であまり頑張り過ぎると、体への負担もかかり過ぎ、充分回復しないまま試合に臨む

ことになってしまうんですね。

このあたりの調整は選手1人1人違いますが、調子がいいとついつい頑張ってしまったり、反対に

悪かったら取り戻そうと、思わず頑張ってしまったりと、意外に難しいようですね。

このあたりは、羽生くんは上手いと思います。

昨シーズン、ケガからの復帰の際の練習などでの、過去の教訓が生かされているからでしょうか?







あの高橋大輔さんでさえ、時々反省の言葉を口にしているくらいです。

練習の最後の数分間は、ほとんどオーサーコーチと何やら会話をしていました。

そしてそれが終わると、確認するようにスピンの練習をして、公式練習を終えたのです。

再び羽生くんのコメントです。

「1週間だけでジャンプの精度が上がったり、実力が上がるわけではないですけど、リンクや

周りの環境だったり、自分の心の問題とか、頭の中などがうまく合って、今日はいい練習が

できたと思います。 ただ今日はフリーをやっただけです。 


羽生結弦練習


明日はショートなので、ちゃんと頭を切り換えて、今日よかったことを頭の中に残しながら

明日のショートに向けて、やるべきことをやらなければと思います。」

10月中旬に行われた「オータムクラシック」で「試合勘を取り戻せたことが大きい」と言い、

その後の練習では「試合のために何をするか、ということを考えてやってきた」そうです。

また「後半の4回転ジャンプを決めなければ!」という”何が何でも”的な気負いは、今季の

羽生くんにはありません。

いい感じに力が抜けていて、これは良いことだと思いますね。


羽生結弦練習


「全体を通してしっかりと、試合でも通用するものを考えて練習をしてきた」という羽生くんです。

このことを「もしかしたら、パトリック・チャン選手がいるからこそ落ち着いていられるのかな、

とも思いますね。」と言い、「彼が戻ってくるということは、どの選手にとってもすごい刺激に

なるし、意識してしまうと思います。

特別な対抗意識を燃やしているというわけではないですけど、安心感というか張り合いがあると

いうような感じです。 とにかく彼が戻ってきてくれて、僕をライバル視してくれているという

嬉しさもあるし、僕自身も彼とまた一緒に競技ができるという嬉しさもあります。


羽生結弦の練習


それをかみしめながらも意識して、自分のことに集中できるように持っていけたらと思います。」

このように分析する羽生くんでした。

これまでよりも落ち着いた感じに見える羽生くんは、話しながら静かに微笑みました。

今までになく素直な気持ちで、本格的なシーズンを迎えようとしています。

昨シーズンのような、がむしゃらな気負いもなく、適度に力の抜けたいい感じの羽生くんです。

きっと良い結果を残してくれると信じています。

さて、今日はどんなドラマが待っているのでしょうか。 本当に楽しみです!






posted by てるてる@ゆずリスト at 08:00| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月30日

一番大切なのは羽生結弦の”心の安定”


羽生くんにとっての宿敵と言われているパトリック・チャンが、30日(日本時間31日)開幕する

グランプリシリーズ「スケートカナダ」で、対決します。

2014年のソチオリンピック以来、初めての直接対決を迎える訳ですが、羽生くんの心境は...

「いまの自分がパトリック選手と戦う気持ちは2季前と、まったく違ったものだと思います。」と

いうことですよ。


羽生結弦とパトリック・チャン


20歳になった羽生くんは、パトリック・チャンが休養しているあいだの1年間で、数々の経験を

積みました。 中国杯での衝突事故や、手術など、悪いことも良いことも含め、本当に色々な事が

あった1年でした。

そんな羽生くんの「スケートカナダ」に向けての意気込みは、

「ワクワクはしていますが、自分自身が自分に集中しなくてはいけないと冷静に思っています。

注目されるとは思っていても、出場するのは12人です。

その中の1人が自分であり、またパトリック選手であることに変わりはありません。

そのため『2人で対決』というような、改まった感覚はないです。」と言うのです。


羽生結弦SP


さてそんな羽生くんですが、28日にグランプリシリーズで、今季初戦となる「スケートカナダ」の

会場となるレスブリッジへ向けて、まずはカルガリーに到着しました。

羽生くんを一目見ようと、多くのファンが空港に駆けつける中で、「自信を持って頑張りたい。」

と力を込めて、コメントしました。

レスブリッジは、カナダのアルバータ州にある都市で、州内ではカルガリー、エドモントン、

レッドディアに次ぐ4番目の人口を有する都市です。

気候はカナディアンロッキーの近くのため、夏は涼しく冬もそれほど厳しくはないですが、何しろ

風が強いんですね。







脱線してしまいましたが、試合の話に戻りましょう。

日本の日付で31日にショートプログラム、11月1日にはフリーが行われ、「自分自身の力を発揮

できるように頑張りたいです。」と羽生くんは、コメントで強調していました。

それにしてもカルガリー空港でのお出迎え…近かったら私も行きたかった…。

そしてできるなら「羽生くん頑張って!」と声をかけて、「頑張ります!」と返事がもらいたい。

そんなことは無理だと分かっていますが、生の声が聞きたい…。

ん〜何だか年々願望がエスカレートしている私…ヤバイ、ヤバイ(笑)。


   羽生結弦優勝


今季フリーで演じるのは「SEIMEI」ですが、このプログラムでやろうと決断した羽生くんを

後押ししていたのは、5歳のときから親交があり、ソチオリンピックでも、また昨年の『中国杯』

の事故のときにもそばに付き添っていた、あの整体師の菊地晃さんだというのです。

“チャクラの仙人”とも呼ばれていますよね。

羽生くんの信頼を得て、パーソナルトレーナーとして、いつも寄り添っています。

治療やメンタル面の指導もしています。


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今回の”安倍晴明”の演技でも、「菊地さんのアドバイスがあったようだ」と、あるスケート連盟の

関係者は語っています。

何はともあれ、そばにいてくれると落ち着く存在だというのなら、それで良いと思います。

心が安定し、競技に集中できるでしょうからね。 

いろんな意見があるようですが、一番大切なのは羽生くんの”心の安定”ではないでしょうか。

どの試合でも、羽生くんにとって納得のいく演技が出来るよう、私としては祈るばかりです。








posted by てるてる@ゆずリスト at 10:00| Comment(4) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする